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『獣になれない私たち』第9話感想ー「上司の機嫌を取る」という仕事のストレス

久しぶりにドラマの感想を書いてみます。

今期は『大恋愛』が面白いです。

戸田恵梨香の笑顔が素敵です。

 

もう一つ見ているのが『獣になれない私たち』。

 ◆『獣になれない私たち』第九話の九十九社長がきつい

ドラマ『獣になれない私たち』は初回見ていて辛かったです。

初回はガッキー演じる晶ちゃんが仕事に疲れ切っていて

誰かはやく彼女を甘やかしてあげて…という気持でした。

www.mitsukaruko.net

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しかしながら、その後は恋愛のストーリーが展開されていき

晶の仕事についても、大きな問題もやや落ち着いた印象でした。

このまま仕事も恋愛もなんとなく上手くいって終わるのかなと思いきや

 

12月5日放送の第九話、ラストで再び苦しい場面がやってきました。

ざっくりとしたその場面はこのような感じです。

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新人の長門は突然、社長秘書に任命されます。

九十九社長から次々と仕事を言い渡され、急かされたり、怒鳴られたり、

傍から見てもいっぱいいっぱいの状況。

そんななかで仕事で大きなミスをしてしまい

長門は罪悪感とショックからか出社してきません。

 

九十九社長はそんな長門のことを他の社員の前で貶します。

あんなミス普通するか?やる気が足りない、と…。

 

ついに晶ちゃんはそれを見かねて、言いました。

 

「やる気?やる気があればミスもしないし、やる気があればなんでもできる?

やる気ってそんなにすごいんですか?

仕事ですから、働いてお給料もらわないと生きていけないから働きますよ。

認められたいし、いらないやつだって思われたくないんで、できることはします。

ゴミ出しも、雑用も毎日のコーヒーも

社長のむちゃくちゃな要求にも耐えるし

怒鳴られて頭真っ白になって

誰だってミスしちゃうような状況でも働きます。

社長に逆らうと怖いから、面倒だから、黙ってやり過ごして…」

 

それを聞いて九十九社長は、晶ちゃんに怒鳴ります。

 

やめたらいい。

さっさとやめれ。

文句ばかり言う社員はいらない。

深海1人いなくなったってどうとでもなる。

前の営業部長が辞めた時と同じだ。

 

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今回、九十九社長のコミカル感がなくなって

ついに笑えない、本気のしんどいパワハラ野郎になっていました。

 

それに耐えきれなくなった晶ちゃんの言葉に、私はとても共感。

雇われる側の、社員の本心だったと思います。

 

仕事は真面目に一生懸命やるけれど、仕事は人生の全てではない。

生きていくために、お金を稼ぐために必要なことだし

やるからにはできる自分、必要とされる自分でいたいから、頑張る。

 

しかし、

社長である九十九にとっての仕事の重みは、きっともっと重い。

社員も自分と同じくらいの

熱意や、やる気をもってやるのが当たり前、という考えなのでしょうか。

 

だからここで食い違いが起きていて

給料以上に過度に仕事を求められる辛さを社員は感じるし

社長は社員の熱意のなさにいらいらする。

 

どちらもそれぞれの言い分があるけれど

1人の社員の意見は、社長によって簡単にゴミのように扱われてしまいます。

お前の代わりはいくらでもいる

きつい。

 

◆私の前職でもいた、怒鳴る、威圧的なパワハラ上司

この場面をみていてものすごく苦しいのは

私の前職にもああいう人がいたからだった、と思います。

私自身は彼と直接仕事をする機会は少なかったですが

直属の部下に当たる人たちの様子は、本当に大変そうでした。

 

・威圧的な喋り方

・怒鳴る

・大勢の前でミスを叱責、恥をかかせるような発言を連発

・当人がいないところでも「あいつは仕事ができない~」などの発言を連発

・休日でも当たり前に電話

・自分の失敗は人のせい

 

そして九十九社長よりも質が悪いのは

人によって態度を変えるところでした。

同じミスをしても、叩く人と叩かない人を分けます。

気に入らない社員に対して、上記のような行動を取り

嬉々として公開処刑のようなことをする人でした。

 

ただ、彼自身は立場も高く仕事もできる人だったと思います。

いかにも仕事人間といった感じでした。

だからなのか、仕事に対して消極的だったり

要領の悪い人に対しての当たりは見ていて酷いものでした。

(結果、問題になったりして以前よりは大人しくなりましたが)

 

パワハラから身を守るための「機嫌をとる」という仕事

パワハラを直接的に受けないにしても

ヤバい人を刺激しないように、通常の業務に加えて

「機嫌をとる」

という仕事があります。

これもだいぶストレスでした。

 

社内の人間の機嫌をとるのに神経すり減らすって馬鹿馬鹿しい話。

取引先の人の機嫌をとるのはいくらでもやりますが

上司の機嫌をとるのに自分がストレスを負うのって辛いです。

 

出世のために気に入られようとする、以前の話。

通常の業務を円滑に行うために、機嫌をとるんです。 

普通に仕事をするために。

機嫌を損ねると大変だから、面倒だから、怖いから、進まないから。

いつもフラットでいてくれたら

私たちは余計なことに神経を使わなくて済むのに。

 

自分の感情を自分でコントロールできない人は意外と多い。

平社員の頃はできていたはずなのに、立場が上がるとできなくなる。

立場が上がると、それが許されると感じてしまうのでしょうか。

 

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次回最終回です。

晶ちゃんがきちんと評価される認められる最終回であってほしいです。