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「わたし、定時で帰ります。」第4話感想ー給料のために働くのは見下されるようなことじゃない

遅れましたが「わたし、定時に帰ります。」の第4話感想です。

 

 

過去記事はこちら。

www.mitsukaruko.net

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◆家に帰りたくないから残業する人って少なくないよね

今回は日中いまいち効率の悪い仕事をしながら

サービス残業でそれをカバーしているエンジニア・吾妻にスポットが当たります。

吾妻は技術はあるけれど効率の悪い働き方をしていて勿体ない、

そんな評価をされている社員です。

第4話では、吾妻が会社に寝泊まりをして仕事をしているのが発覚し問題になります。

 

なぜ彼はそんなことをしているかというと

家に帰ってもすることもない

気が滅入るから会社にいた方がまし

という考えからずるずるだらだらと仕事をしています。

 

・・・ 

 

実際こういう人って少なくない。

私も前の職場で何人か出会ったことがあります。

初めはそんな人がいることに驚きましたが

珍しくないみたいです。

 

家帰ってもすることないから

夜までは会社で時間つぶしていこう、みたいな人。

 

別に趣味がないことや家が好きではないこと自体は

何も悪いことじゃないですけど

それで周りの人や会社に迷惑をかけるのはよろしくないですが。

 

 

◆仕事の中に夢とか強要してくんな

今回はそんな吾妻の前に桜宮さんという女性が現れます。

吾妻は桜宮さんにいいところを見せようと変わり始めます。

自分の仕事のやり方を見直したり、周囲に助言を仰ぐようになりました。

仕事も効率化され、コミュニケーション能力も向上されていきます。

 

しかし、桜宮さんが悪気なく言った

夢ありますよね?

という言葉によって吾妻の気持ちは引いてしまいます。

 

・・・

桜宮さんにとっては仕事の中に夢があるのは当たり前のこと。

好きな仕事で、もっと成長したいという強い気持ちをもっている。

 

しかし人生は人それぞれで、価値観もそれぞれ。

仕事の中で目標は立てるけれど

仕事に夢をもてない人、もたない人は存在します。

 

そりゃ夢をもって仕事していれば素敵ですね、かっこいいですね。

吾妻はそうではない自分を卑下してしまうのですが、

実際仕事に熱い夢をもっている人間がどれほどいるのかといえば

夢のない人の方が多いのではないでしょうか。

 

私も前の職場では夢なんてありませんでした。

仕事も、仕事だからやっているだけ。

お金のために働いていました。

ただそんな態度だせば

周りのモチベーションも下がるから言わないだけで

キャリアシートとか嘘八百並べてました。

会社が夢をもつことを強要してくるのは鬱陶しいです。

 

夢がなくてもやることやって結果をだせばいいことで

夢がなくても生活のために、世間体のために嫌々働いている人だって十分偉い。

 

◆金のために働くのは見下されることなんかじゃない

そんな吾妻に対して結衣は

自分も夢はないけど、給料日を楽しみにしている、

プライベートのささやかな幸せで十分、

そんな話をします。

 

これは個人的にはとても良かったシーンです。

この言葉で肯定された人はたくさんいるのではないでしょうか。

 

ドラマってやたらと毎クール警察・弁護士・医者ものが多くて

主人公は夢や使命をもって必死に働いていますよね。

そんな中、結衣のような平凡でもぬくもりのある生き方を

「これでいいじゃん」と肯定してもらえると安心する。

 

お金を稼ぐために働いている

好きな仕事じゃないけれど福利厚生が良いから働く

自分の夢を追ってリスクを負うくらいなら、家族のために安定を選ぶ

 

これらは悪いことでも

恥ずかしいことでも

かっこ悪いことでもない。

努力して夢を追って成功した人だとしても

お金のために働く人を見下すのは違うよなーって思う。

 

仕事以外に大切なものや喜びや楽しさがあって、

生きていこうと思えるのって

結構しあわせで素敵なことなんだと思います。

 

ラストは吾妻君も新しい興味を見つけてほっこりの回でした。

 

 

わたし、定時で帰ります。 (新潮文庫)

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