社歌が嫌で会社辞めようかと思った
◆新入社員が受ける洗礼ー大声での社是社訓の唱和、社歌斉唱
１、社歌…？こんな文化があるなんて…
みなさんの会社には「社歌」がありますか？
学校には校歌があったように、その会社版です。
社歌（しゃか）とは、一般に企業において、社員の労働意欲向上などを目的として作成される歌のこと。 （社歌 - Wikipedia）
その存在を知ったのは私が就活をしていた大学生の時でした。
とある企業の説明会に行った際に、あるDVDを見せられました。
そのDVDでは、
社員が集まり謎のダンスをしながら、聞いたこともない歌を歌っていました。
明るく小学生が元気に歌うのがお似合いな感じの歌でした。
（え？なにこれ？）
そう思ったのは私だけではなかったようで、会場がざわつきました。
DVDが終わると人事担当者が満面の笑顔で言いました。
「これは我が社の社歌です。
○○さん（超有名な人）に作詞作曲をしていただきました。
我が社のは振りが付いていて、毎朝全員で歌います。」
その瞬間、私はこの会社を受けるのは辞めようと思いました。
あのダンスをしながら歌う毎日を考えたら、憂鬱でしかありませんでした。
有名な人の作った歌でも
私はあれを「素晴らしいと文化！私も歌いたいわ！」とは思えませんでした。
正直狂気を感じました。
歌いたくない、なんてのは幼稚な理由ですが
社風に合わないとストレートに感じるできごとでした。
２、入社してから知った、弊社にも社歌があり絶望
その後も就職活動を続け、今の会社から内定をもらい大学を卒業します。
新しい春がやってきました。
入社日です。
たくさんの不安と、ささやかな希望を胸に、ガイダンスへ行きました。
自己紹介をしたり就業規則や研修の説明があったと思います。
そして経営理念や社是、社訓についての話があり…
「では、1人ずつ、大きな声言ってみましょう」
うん。
これはやらされると思っていました。
部活やバイトでこういう展開は慣れています。
声が小さかったり、噛むと何度もやり直しをさせられていました。
ありがちな洗礼ですな…と思っていたところ
「はい、では次は社歌を歌います。」
（！？）
このときの衝撃を今も私は忘れることはありません。
お手本としてアカペラで無表情で歌うガイダンス担当者。
（振り付きではなかったことがせめてもの救いです。）
これも1人ずつ歌わされました。
この日の帰りにもう仕事辞めたくなりました。
３、朝礼で歌う社歌で、朝から憂鬱な気分になる
その後、毎日ではありませんが朝礼で社歌を歌わされました。
これは新入社員が配属された３か月ほどと
特別なイベントみたいなものがある際に歌うものでした。
毎日でなくて本当に良かった…
こんなの毎日歌っていたら頭おかしくなりそうです。
先にWikipediaより引用しましたが
本来は労働意欲向上などの目的で作られたものにより憂鬱になっていました。
◆私は社歌が嫌だけど、逆に、歌いたい人なんているの？
１、私が社歌が嫌な理由について
本当に社歌が嫌だったので、何故嫌だったのか書きたいと思います。
・まるでいい歌に思えなかった
・時代錯誤感
・社歌の歌詞がださい
・このださい歌を「良きもの！我々の精神！」と受け入れることができない
・社会人になっても歌を歌わされるのか
・死んだ目で明るい声で歌う先輩
・素直に思った、気持ち悪い
・この歌を毎日歌うことで自分が壊れていくのだろう
・社畜とはこれか
・こうして人間の尊厳が失われる
２、「あ、今日は時間がないので社歌はやめましょう^^」
私が嫌だったように、同期や先輩も決して好んで歌ってはいませんでした。
基本的には歌いたくない人が多いようでした。
あからさまに嫌だと言う人もいましたし
ちょっと立場のある人は
「あ、今日は時間がないので社歌はやめましょう^^」
と言っては、できうる限り、歌う機会を殺していました。
ありがてぇ。
これを、歌いたい人なんているの？
と思うんですよね。
昔からいる超体育会系の社歌に素晴らしさを見出している人や
社員に社歌で謳われる理念を染みつかせたいと望む経営陣以外に
一体これを望む人がいるのだろうか、甚だ疑問でした。
◆社歌ブームとか狂ってんな
「社歌」で検索したところ、
今また社歌を作る企業が増えてきている～
という情報が目に入りました。（本当かよ）
今歌っている会社は社員にアンケートでも取ってみたら良いと思う。
みんなが望んで歌っているなら、それは素晴らしいけれど
そうでなければやめさせてあげてくださいと、私は言いたいです。
例え今はブームで、面白がって作ったとしても
5年後に入ってきた社員がそれをどう見るのでしょうか。
私も社歌が嫌すぎるとぼろくそに書きましたが
作った当時は皆が良いものだと感じていたものかもしれません。
でも時代が流れて、好ましくないものとして拒否されているのなら
もうやめにしませんか。
皆が良いものだと感じていたはずのものが
疎まれて汚れていくのは切なくしんどいので、
なるべく傷つかないうちに仕舞ってあげてほしいです。
せめて歌詞をそっと社内に掲示しておくくらいにして
嫌々歌わせなくてもよいのではないでしょうか。
