◆読みたい本をゆっくり探す時間がない人へ
Amazon様によって私たちの生活は豊かになりました。
私なんかは田舎に住んでいるので
本屋に行っても海外文学の棚が極狭だったりします。
それが今やAmazonを使えばほしいものがきちんと手に届く。
ありがたや。
小説は読むけど、日本の小説しか読まない、という方も多いかと思います。
でも海外のものも面白いのが山ほどあります。
「日本の小説が海外でも翻訳されている」と聞けば
よほど国内で売れたんだろうなって思いませんか?
だから日本語訳されている海外小説は大概面白いんです。
ただ、読みたい本を探す時間がない、なんて方もいらっしゃるかもしれません。
特に馴染みのない海外の作品はどれ選んだらいいんだろう?
検索ででてくる「海外文学おすすめ」の古典はどれもこれも傑作です…
ですが、初心者が読みやすいかどうかはまた別です。
なので読み慣れていない段階でもすぐに入り込めるものを選んでみました。
◆海外文学入門編、読みやすくて面白いおすすめ10冊
どれも有名どころで、読みやすいかな思う順に紹介していきたいと思います。
ジャンルも国もバラバラなので興味をもったもの読んでみてください。
面白そうと思えればハードル下がります。
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1、ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』
知的障害のあるチャーリィは32歳だが幼児程度の知能しかない。
そんなチャーリィのもとに大学で開発されたばかりの脳手術の話が舞い込む。
チャーリィは臨床試験の被験者となった。手術によって知能は劇的に向上。
チャーリィは天才と呼ばれる存在になり、
今まで知らなかったものを知り
見えていなかった世界が見えるようになるがー
・日本でも2回ドラマ化されています。
・ドラマを見ていない人はもちろん、ドラマを見た人にもどうぞ
2、アゴタ・クリスタフ『悪童日記』
戦争の中で双子が祖母の元へ疎開をする。
しかしその祖母も環境も子どもたちに対して非情だ。
双子たちはこの世の中をどう生き抜くかー
・これタイトルが違えばもっと売れた気がする
・続編の『ふたりの証拠』『第三の嘘』も続けて読もう
- 作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/05/01
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3、ポール・オースター『ムーン・パレス』
・これは予備知識なく読んでほしいのであらすじ書きません。
・個人的には今まで読んできた本の中でもベスト3に入る
それは人類がはじめて月を歩いた夏だった。(p.7)
から始まる私の人生にとってかけがえのない小説。
・柴田元幸さんの翻訳が至高
- 作者: ポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/09/30
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4、トム・ロブ・スミス『チャイルド44』
主人公の国家捜査官レオが謀られて田舎の民警へ左遷されるが
そこである事件が起きるー
・上下巻あるけれど一気に読んでしまうサスペンス!
・数年前に映画化もされている=面白い
・シリーズで『グラーグ57』などもどうぞ
5、ジョージ・オーウェル『動物農場』
動物たちが飲んだくれの農場主を追い出して理想的な共和国を築こうとするが、指導者の豚が独裁者と化し、恐怖政治へ変貌していく過程を描く
・ディストピアだけれど重苦しい雰囲気なくとっかかりやすい
・山形浩生さんの新訳がでたのでぜひどうぞ。
6、ヘルマン・ヘッセ『デミアン』
小さな町のラテン語学校に通う10歳の主人公シンクレールは、些細な理由で、悪童クローマーに脅されてしまう。深く苦しんでいたシンクレールは、ある日、町にやって来たデミアンに救われる。デミアンは、シンクレールにカインとアベルの逸話について、そして明と暗の両者が存在している二つの世界について語った。そして、それは、シンクレールに大きな影響を残し、シンクレールの葛藤の日々が始まる。
・10代の多感な時期に読んでほしい
・しかし大人になっても読み返してしまう
・聖書って読んでおかないとなぁと思ったきっかけ
7、オスカー・ワイルド『ドリアン ・グレイの肖像』
友人の画家バジルのモデルとなった美青年ドリアン・グレイは、逆説家ヘンリー卿が紡ぎ出す自分の若さと美への賞賛、及び奔放な生活こそ最高の芸術だとする言葉に酔わされ、バジルの描いた肖像画を前にして、肖像画のほうが歳をとればいいのにと言いだす。
- 作者: オスカーワイルド,Oscar Wilde,福田恒存
- 出版社/メーカー: 新潮社
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8、ドストエフスキー『地下室の手記』
極端な自意識過剰から一般社会との関係を絶ち、地下の小世界に閉じこもった小官吏の独白を通して、理性による社会改造の可能性を否定し、人間の本性は非合理的なものであることを主張する。
・主人公の屈折っぷりに目が離せない
・ドストエフスキー読んでみたいけれど『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』とか
長すぎてちょっと…という方におすすめ。薄いけどこれもまた名作
9、ジョナサン・スウィフト『ガリヴァ旅行記』
ガリヴァの漂流記として、当時のイギリス社会の事件や風俗を批判している。
痛烈な諷刺小説。
・子供の頃に読んだ絵本のガリバーのイメージがぐるんと変わる衝撃
・人間に嫌気がさしているときに読みたい
10、アレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト伯』
主人公エドモン・ダンテスが無実の罪で監獄に送られ、そこで長い年月を過ごした後、脱獄して巨万の富を手にし、モンテ・クリスト伯爵を名乗って自らを陥れた者たちの前に現れ、復讐する物語である。
・本自体は惹き込まれ読みやすいけれど長いので10にしました。
・ついこの間ドラマ化されていましたね
・アニメ『巌窟王』ってアニメ史に残る傑作だと思うんです
・そしてその原作である『モンテ・クリスト伯』もまた傑作。
・長いけれどやめられなくなり寝ずに読んだのを覚えています。
◆海外文学食わず嫌いをしているあなたに読んでほしい
以上10冊をセレクトしてみました…!
デュマの『モンテ・クリスト伯』、学生の頃夢中で読んだんです。
それが2018年に日本でドラマ化されるなんて自分の中でビックバン。
今の時代日本で大衆に受け入れられることに
時代や国を超えて素晴らしいものが伝わっていくことに感動しました…
時代や国が違うと読みにくそうだなと少しハードルあるように感じますが
大丈夫です。面白いから。
今や誰もが洋画見てる時代です、小説も読んでみてください。