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地元愛がないので帰省を敬遠してきたけれど、GWを地元で過ごした

今週のお題「特大ゴールデンウィークSP」

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最近人のブログを読んでいてもやっぱり日記ブログに惹かれる。

有益な情報を書かなきゃという気持ちもありつつ

書きたいものは書いていくスタンスをとりたいので、今週のお題にチャレンジ。

 

・・・

 

私はこの休みは地元で過ごした。

考えてみれば、こんなに長い連休を実家で過ごすのはもう10年ぶりだった。

帰省はいつも家族の顔を見て、とんぼ返りだった。

 

私は高校を卒業して、大学から地元を離れ一人暮らしを始めた。

その時に、もうこの街とは縁を切ったような気持ちだったかもしれない。

就職活動をする際も、地元の企業は一切受けなかったし

地元で就職することも一切考えなかった。

 

そんな私にとっては

テレビでよく見かける、地方で頑張る若者たちの

「地元が大好き」

「育った街に恩返し」

「地元を元気にしたい」

そういった言葉にまるで共感できなかった。

理解できなさすぎて自分と違う人種だと思った。

 

そして地元愛が一切湧かない自分を思うと

罪悪感がちくちくと刺さってきて、一層地元に背を向けそうになる。

 

・・・

 

なぜこんなにもこの街に抵抗感があるのかを

ゴールデンウィークの間考えた。

 

高校まで過ごしたこの街は、田舎ではあるけれどそこまで不便には感じてはいない。

電車やバスの本数は少ないけれど、車があれば問題はない。

好きな本や洋服を売っている店はないけれど、今はネットで手に入る。

嫌な思い出が多いのかと言えば、楽しい思い出もたくさんある。

キラキラしたドラマみたいな学生生活を送りはしなかったけれど、

まぁまぁ合格点な青春時代を過ごせたと思う。

自然はきれいだし、食べ物もおいしい。

ほどよき田舎で、暮らすのに困ることはない。

 

そんなに悪いところじゃない。

 

・・・

 

そんなに、悪いところじゃないかもしれない。

 

ぼんやり考えながら家の近くを歩いていると、向いからきた人と目が合う。

あれ?と思うと

10年ぶりに会う幼馴染だった。

同じように帰省してきていたらしい。

 

あー、ひさしぶりー

なんてすこし立ち話をしていると

その声が響いていたのか寄ってくる見覚えのある顔。

近所のおばさんで私たちを見て

「大人になったねぇ」

なんて声をかけてくる。

 

ああ、懐かしいなぁなんて思いながらスーパーに行けば

ここでもまた知り合いに会う。

そしてレジに行けば

レジ打ちをしている人も私の同級生。

 

 

そうだった。

街が狭いから知り合いだらけなんだ。

以前帰省した際

役場に行っても、銀行に行っても同級生が働いていた。

仲の良かった友達でも、個人情報が知られているかもしれないと思うと

正直あんまり気持ちのいいものではない。

それを親に話したら

この街は狭いから、どこに行ったって誰かしらとつながるよ。

と笑われた。

 

ここには自分の知り合いだけではなく

そこら中に親の知り合いや兄弟の知り合いがいる。

初対面の人と思いきや、家族のことを知っていると言われたりする。

 

私は残念ながら、人との距離の近さを好ましいと感じるタイプではなかった。 

多分それがこの土地と合わなかった。

この土地で暮らしていくにはその距離感がストレスだった。

 

これは偏見だけれど

Uターンしたり、自分で望んで地元就職を決めた人たちって

人との距離感にあたたかさや

居心地の良さを感じられる素直さや寛容な人だと思う。

 

この街では

自分とは違う、そういった人たちが働いているのだと思うほど

自分が非国民ならぬ非地元民のようで

居心地の悪さを感じてしまう。

 

・・・

 

とはいえ、この連休は地元に帰ったのは、悪くなかった。

 

なんとなくずっと、私は高校を卒業してから

この街を敬遠して過去にしようとしていた節があった。

もう自分はこの街と関わる気もないという態度をとって

よそ者になろうとしていた。

 

それでも意を決してしばらく地元で過ごしてみて

懐かしい人に会ったり懐かしい場所に行ったりして

地元愛を叫べなくても

悪いところじゃないんだよ、と

照れ笑いくらいは浮かぶような気持ちになれたので

このゴールデンウィークは、まる。