先日は昔読んで名前もタイトルも忘れてしまった本を、
当時借りた図書館へ探しに行った、という投稿をしました。
結果として、その本は図書館では見つかりませんでしたが
インターネットの海の中、奇跡的に見つけることができました。
1か月ほど探していたのでその間にたくさんの
懐かしい本たちに出会うことができました。
懐かしすぎて感動をしているので
私が中学生の頃に読んでいた思い出の本を紹介したいと思います。
◆やたら暗い本ばかり読んでいた中学生時代
これから本は紹介していくわけですが
思い返してみると暗い内容の本ばかり読んでいたように思います。
ハートフルなハッピーエンドはあまり読んでいなかった気がします。
中学校に入って
なんだか嫌なものを見ることが格段に増えました。
だから世の中には汚いことがあるということを
受け入れるために読んでいたように思います。
世の中には不条理や不幸や悲劇で溢れていると思い込むことで
納得しようとしていたのかもしれないし
自分と同じようにこの世界を拒絶しようとする人を探して
安心したかったのかもしれません。
こんな風に書くとどんな暗黒時代を過ごしたんだ?
って感じですが
普通の真面目な優等生だったと思います。
ただ反抗期だったり中二病だったりで
腹の内ではなんかいろいろ憎んでいました。
◆1987年生まれが中学生の時に読んだ思い出の20冊
前回の投稿でも書きましたが勾玉シリーズは大切な思い出です。
①荻原規子『空色勾玉』
日本神話をモチーフにしたファンタジー小説。
当時は単行本のみ出版されていたので
大人になったらシリーズを全部買ってそろえるという小さな野望があった。
②荻原規子『白鳥異伝』
3部作の中でこれが一番好き。
男装して戦いに向かう主人公が好き。
私の戦う美少女好きはここから始まったのかもしれない。
③荻原規子『薄紅天女』
④魚住直子『超・ハーモニー』
家出をしていた兄が女になって戻ってきたー?
今みたいに性同一性障害とか、女装とか、ゲイとかに理解がなかった時代に
読んだので世の中には色んなことがあるんだな、と衝撃を受けたのを覚えている。
⑤森絵都『つきのふね』
中学生の主人公が出会った男の人・智さんは宇宙船を作る、と言った。
智さんが優しくて病んでいて大人の心も強いわけではないのだと印象に残った。
⑥重松清『ナイフ』
私が中学生になって嫌なものを見ることが増えた、
と書いたことの1つがいじめだった。
他のクラスの知らない子だから、って見て見ぬふりをしていた。
そんな自分もみんなもクズだと思っていたときに読んだいじめをテーマにした話。
⑦重松清『ビタミンF』
「セっちゃん」ていう話が読んでいて辛かった。
どうも読み返せない本のひとつ。
⑧天童荒太『永遠の仔』
ドラマでやっていたけれど飛ばし飛ばしで見てたので本を読むことにした。
虐待とか、トラウマとか、。
⑨山崎豊子『大地の子』
祖父に貸してもらって読んだので渋いチョイス。
長かったけれどはまって夜更かししながら読んでいた。
⑩三浦綾子『氷点』
国語の先生に三浦綾子ファンで貸してもらった。
中学校の先生はみんなあまり好きではなかったけれど
国語の先生はなんかいつも本を紹介してくれたので好きだった。
「罪」とか「赦し」という概念を知らずに生きてきたので
結構いろいろ考えることになった気がする。
⑪島崎藤村『破戒』
被差別部落出身の主人公が自分の素性を隠しながら生活していて
苦悩の末、告白をするー。
重たい苦しい内容だったけれど、中学生の時に読んでよかった。
⑫谷崎純一郎『痴人の愛』
誰にも見つからないようにこそこそ読んだ記憶がある。
読んではいけないものを読んでいる気がした。
文章にどきどきしていた。
⑬太宰治『きりぎりす』
太宰治を読み漁っていた中で、この本が一番覚えている。
短編集をあまり読んだこともなかったので
短いのに凄いなぁとか思ったのかな。
⑭司馬遼太郎『燃えよ剣』
中学生の夏休みに勧められる本ランキング上位常連ではないだろうか。
まるで興味がなかったけれど渋々読み始めるも
土方がかっこよすぎてのたうちまわった。
⑮高村光太郎『智恵子抄』
父親に初めて薦められた本だった。
そして31歳の今なお、父に薦められた唯一の本。
⑯スティーヴン・キング『グリーン・マイル』
映画で『グリーン・マイル』を見て、ブックオフで買った。
そういえば当時は強姦の意味が分からなかった。
⑰ダニエル・キイス『眠り姫』
睡眠障害を初めて聞いて好奇心をもった。
心理学に興味を持ち出す年ごろで
その後もダニエル・キイスの本は見かけるたびに読んだ。
⑱エミリー・ブロンテ『嵐が丘』
愛というものを分からずにいた中学生にとっては
理解を超えた激しさをもつ小説だった。
なんかもう怖かったの。

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⑲アンネ・フランク『アンネの日記』
(誰が書いたのかについては論争があるかもしれないが)
当時は自分と同世代の少女が書いたものとして読んでいたので
彼女のような豊かな文才や感性をもつ人が
若く命を落とすということに憤りを感じた。
⑳デイヴ・ペルザー『Itと呼ばれた子』
読むに堪えない虐待で辛かった。
ぬくぬくと暮らしている場合ではなく
世の中のことを勉強しなければいけないと素直に思った。
◆同世代があの頃何を読んでいたのか気になる
20冊を厳選してみたところ思った以上に有名なものになりました。
やはり世の中で名作とされているのものは
時を経ても心に残るものが多いのでしょうか。
暗い話ばかり読んでいた、と書きましたが
教科書に出てくるような文豪の作品も読み始めました。
ここには書いていないけれど
なんかをいつも家の階段で読んでいた気がします。
図書館で借りたり、古本屋で買ったりしていたのが懐かしいです。
私の中学生時代の読書生活はこんな感じでした。
本は大好きでしたが暗いと思われそうで
友達には隠していました。
友達と本の話をした記憶はほぼ皆無です。
同世代の方がどんな本を読んでいたのか気になります。